ニューヨークのソフトウェア企業は、経理部門のバックオフィス向けにエージェントを開発しています。すべての請求書を正しく支払い、すべての入金を期限どおりに回収し、誰も手入力する必要がない。製品は約束どおりに機能していました。しかし、商談は増えませんでした。
以前ならブラウザーを開いてベンダー一覧を順に調べていた経理責任者が、今ではAIアシスタントに課題を説明し、返ってきた数社の名前を読んでいました。この会社の名は、そこにありませんでした。戦略コンサルティング会社に依頼した対象顧客24人へのインタビューは、24通りの言い方で同じことを示しました。製品の実力は確かでも、財務部門のリーダーに代わって調査するアシスタントには見えていなかったのです。
私たちは、主要な購買層の顧客デジタルツインを作成し、財務部門のリーダーがどう質問し、比較し、決めるのかを再現しました。そこから、最も長期化する商談の背後にあるジャーニー、代わりに挙がる競合に対する自社の位置、そしてそのチャネルが到達し得る売上規模が見えてきました。最初の施策は月末に公開されました。それまで動かなかった基準値に対し、数日のうちに新規訪問セッションは+305%となりました。
新規訪問セッション
同社は、エージェントが仕事をする世界に向けて製品をつくっていました。その未来を正しく見通すことと、その未来の中で見つけてもらうことは、別の課題だったのです。
